2018年06月05日 情報科学類 コンピュータリテラシ 筑波大学 システム情報系 新城 靖 <yas@cs.tsukuba.ac.jp>
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HTML で記述できる文書の構造:
CSS で記述できる表示の方法:
今日の課題では、 練習問題(1001) ことえりのバックスラッシュ入力 を行い、キーボードの「¥(円記号)」でバックスラッシュが入力されるようにす ると楽である。
以下、このページでは、「\」は ASCII 5c で「\(バックスラッシュ)」で表示 されるべきである。ブラウザによっては、円記号で表示されることがある。
TeX (テフ、テック、タオ・イプシロン・カイ) は、D.E.Knuth による文書整形 システム。マークアップ言語によりテキストファイルにTeX の命令を埋め込ん だ文書を作成し、言語処理系(texコマンド)を使うと、印刷に適したものになる。
LaTeX (ラテフ、レイテック)は、TeX を拡張して、論文を簡単に書くために適 した命令を増やしたもの。L.Lamport による。
pTeX (pLaTeX) は、publisher ASCII出版で、TeX, LaTeX で日本語が使えるよ うにしたもの。coins iMac で利用可能な物はこれの漢字コードとして UTF-8 と EUC が使えるものである。 (厳密には、e-TeX。手引き 6章 参照。) その他に、NTT により日本語化されたものもある。
TeX は、マクロプロセッサの一種。マクロとは、文字列の置き換えのこと。一 般的には、短い文字列から長い文字列、簡単な文字列から複雑な文字列に変換 (展開)する。
様々なマクロ定義をまとめたものを「パッケージ」という。 \usepackage により取り込んで使うことができる。 自分でマクロ定義を行うこともできる。
.tex
)を作成/編集する。
dvi 形式をPostScipt 形式に変換し、GhostScript (gs コマンド, gv コマンド) で表示する方法がある。プレビュー.app(Preview.app)でも、PostScript 形式の ファイルを(一旦PDFに変換して)画面に表示できる。
MacOSX では、dvi のよいプレビューアがないので、PDF に変換してからそれを 画面に表示することが多い。
HTMLで使えない文字 (< > &)と同様に、 LaTeX でも特別扱いする文字がある。 次の文字は、LeTeX が特別扱いする。
#,$,%,&,_,{,},\,<,>,|,^,~
The Unix Super Text 50.9.4項 参照、 手引き 6.6.1 参照。
これらの特殊文字を LaTeX 処理系に解釈させる(LaTeX の命令とする) には、 ASCII の範囲の文字を使う。同じ形で、 JIS X 0208 等の漢字と同じように表示される文字を使っても、命令とは見なされなず、単 に他の漢字と同じように解釈され、そのまま表示される。
\section{はじめに} % 命令として解釈される \section{はじめに}% そのまま表示される ¥section{はじめに}% そのまま表示される
1: %
2: % struct.tex
3: %
4: \documentclass[a4j]{jarticle}
5: \usepackage{graphicx}
6:
7: \title{ \LaTeX 文書の構造}
8: \author{ 新城 靖 }
9: \date{\today}
10: \西暦
11:
12: \begin{document}
13:
14: \maketitle
15:
16: \begin{abstract}
17: この文書は、\LaTeX 文書の構造を示したものである。
18: \end{abstract}
19:
20: \section{はじめに}
21:
22: 章立てには、section, subsection, subsubsection を用いる。パラグラフとパ
23: ラグラフの区切りは、空行を開ける。(paragraph や subparagrap は、普通は
24: 使わない。)
25:
26: \ref{sec:list}章では、3種類の箇条書きについて説明している。
27:
28: \subsection{見出し}
29:
30: \subsection{見出し}
31:
32: \section{箇条書き}
33: \label{sec:list}
34:
35: itemizeの例を示す。
36:
37: \begin{itemize}
38: \item 日本料理
39: \item 中華料理
40: \item 韓国料理
41: \end{itemize}
42:
43: enumerateの例を示す。
44:
45: \begin{enumerate}
46: \item メールリーダを実行する
47: \item 新着メールを取り込む
48: \item 新しいメールを書く
49: \item 新しいメールを送る
50: \item メールリーダを終了する
51: \end{enumerate}
52:
53: \section{図の挿入}
54:
55: 図\ref{fig:latex-struct}に、\LaTeX の文書の構造を示す。
56: \LaTeX の文書は、プリアンブルと本文から構成される。
57: プリアンブルには、表題、著者、概要を記述する。
58: 本文は、章、節、項などから構成され、最後に参考文献が付く。
59:
60: \begin{figure}[t]
61: \centering \includegraphics[width=80mm]{latex-struct.eps}
62: \caption{\LaTeX の文書の構造}
63: \label{fig:latex-struct}
64: \end{figure}
65:
66: \section{数式}
67:
68: 数式を記述することもできる。
69: 数式を書く方法には、$\sum^{10}_{x=1} \frac{1}{x^{2}}$ のように、
70: 文の途中(インライン)で書く方法と、
71: 次のように、独立したもの(ディスプレイ)がある。
72: \[
73: \sum^{10}_{x=1} \frac{1}{x^{2}}
74: \]
75:
76: 数式に番号を付けることもできる。
77: \begin{equation}
78: \sum^{10}_{x=1} \frac{1}{x^{2}}
79: \end{equation}
80:
81: \section*{番号なしの見出し}
82:
83: 番号がつかない見出しもある。
84:
85: \end{document}
その他に、\section より大きい単位として\part と \chapter, \subsection より小さい単位として \paragraph, \subparagraph が使われることがある。通 常のパラグラフは、空行で作り、\paragraph は使わない。
手引き 6.10 参照。
<PRE>
相当。
\verb
を利用すると、1つの文の中にそのままの形の表示が混ぜられる。
\begin{verbatim} $ ls -l file1.txt -rw-r--r-- 1 yas prof 2 5 24 15:24 file1.txt $ \end{verbatim} コマンド \verb|ls -l| で、ファイルの属性を表示している。
HTML | LaTeX |
---|---|
<TITLE> | \title |
<body> | \begin{document} |
<H1> | \section |
<H2> | \subsection |
<H3> | \subsubsection |
<P> | 空行 |
<タグ id=""> | \label |
<A href=""> | \ref |
<UL><LI> | \begin{itemize} \item |
<OL><LI> | \begin{enumerate} \item |
<DL> | \begin{description} |
<PRE> | \begin{verbatim} |
<IMG> | \includegraphics |
<TABLE> | \begin{tabular} |
<ADDRESS> | \author |
PostScriptプリンタは一種のコンピュータで、PostScript 言語のプログラムを実行することができる。 実行結果として、印刷が行われる。 PostScript プリンタに対してテキストやワード・プロセッサの文書、ソース・プ ログラムをそのままプリンタに送っても、印刷されない。
PostScript プリンタに印刷するためには、プリンタにファイルを送る前になん らかの手段でPostScript のプログラムに変換する。 coins のプリンタに印刷する時には、PostScript 言語のプログラムを 作成して、プリンタに送っている。
The Unix Super Text 52.2.1 参照。
The Unix Super Text 17.1.2 参照。
図17-1 のプログラムは、括弧{}
が消えている。
復活したものを、ここ に置く。
%%BoundingBox: 0 0 512 322この例では、画像は、左下の座標(0,0)から右上の座標(512,322)の間にあるこ とを意味する。
C-SPC
または C-@
でマークを設定する。マークは画面に
は表示されない。マークが設定されると、一番下の行に「Mark set」と表示さ
れる。
M-w
または Esc w
でコピーする。
C-y
でペーストする。
M-w
の代わりに C-w
を使うと、コピーでは
なくカットになる。カットされた内容も、消えたわけでなく、 C-y
で
ペーストできる。
C-y
でペーストで
きる。
C-x C-x
で、カーソルの位置とマークの位置を入れ替えることが
できる。
キー | 説明 |
---|---|
C-SPC または C-@ | 領域(region)の先頭、または末尾を決める(マークの位置を決める) |
C-x C-x | カーソルの位置とマークした位置を入れ替える。 |
C-w | リージョン(領域)をカット |
ESC w | リージョン(領域)をコピー |
C-y | リージョン(領域)をペースト |
図? Emacsのウィンドウとバッファとファイルの関係
C-x C-f
。
C-x 2
、C-x 3
C-x 1
、C-x 0
C-x b
C-x C-b
キー | 説明 |
---|---|
C-x 2 | ウインドウを2つに分割(現在のバッファを複数ウインドウで表示) |
C-x 1 | ウインドウを1つにする(他のウインドウを閉じる) |
C-x 0 | 現在のウインドウを閉じる |
C-x o | 他の(other)ウインドウにカーソルを移動。 |
C-x C-b | バッファのリストを表示 |
C-x b | 別のバッファを表示する |
$ platex
This is e-pTeX, Version 3.14159265-p3.7.1-161114-2.6 (utf8.euc) (TeX Live 2017/M
acPorts 2017_4) (preloaded format=platex)
restricted \write18 enabled.
**^
! End of file on the terminal... why?
$
mkdir
コマンドで
作成するディレクトリとしては、ASCIIの範囲のものを使うと扱いやすい。以下
の記述でディレクトリの名前 dirname
には、各自自
分にとって分かりやすい適切な名前を考えて置き換えなさい。
「dirname
」 と入れてはならない。
$ mkdir dirname
$ cd dirname
$ cp ~yas/public_html/htdocs/coins/literacy-2018/2018-06-05/ex/struct.tex .
$ cp ~yas/public_html/htdocs/coins/literacy-2018/2018-06-05/ex/latex-struct.eps .
$ ls
latex-struct.eps struct.tex
$ platex struct.tex
<表示省略>
$ platex struct.tex
<表示省略>
$ ls
latex-struct.eps struct.dvi struct.tex
struct.aux struct.log
$
platex コマンドを、2回実行する。
この結果、.dvi ファイル、.aux ファイルが作成されていることを確認しなさい。
上の例では、さらに .log ファイルも作成されている。
$ ls
latex-struct.eps struct.dvi struct.tex
struct.aux struct.log
$ dvipdfmx struct.dvi
struct.dvi -> struct.pdf
[1][2]
70801 bytes written
$ ls
latex-struct.eps struct.dvi struct.pdf
struct.aux struct.log struct.tex
$
このように、struct.dvi
というファイルから
struct.pdf
が生成させる。このことを確認しなさい。
$ ls -l struct.pdf
-rw-r--r-- 1 yas prof 80233 5 26 21:42 struct.pdf
$ open struct.pdf
$
これにより、標準の PDF を表示するアプリケーションが実行される。
この PDF ファイルを、プリンタに送れば印刷することができる。 印刷のためのウインドウを表示しなさい(実際に印刷しなくてもよい)。
$ cp struct.tex name.tex
file.png
とうファイルから
file.eps
が生成させる。
他の名前のファイルを使う時には、適宜ファイル名を変えること。
$ ls -l file.png
$ convert file.png file.eps
$ ls -l file.eps
生成した PostScript ファイルを head コマンドや lv コマンドで表示したり、 gs コマンドやgv コマンドで画面に表示しなさい。
$ head file.eps
$ lv file.eps
$ gv file.eps
キー | 説明 |
---|---|
C-SPC または C-@ | コピーする領域の先頭を決める(マークを設定する) |
C-w | マークした部分とカーソルの間の領域をカットする |
Esc w または M-w | マークした部分とカーソルの間の領域をコピーする |
C-y | コピー、または、カットしたものをペーストする |
C-SPC
または C-@ で、マークを設定する。
もし、C-SPC
がうまく動かない時には、
Spotlight のショートカット・キーの解除
を行う。
M-w
または Esc w
でコピーする。
C-y
でペーストする。
M-w
の代わりに C-w
を使うと、コピーでは
なくカットになる。
C-y
でペーストで
きる。
C-x C-x
で、カーソルの位置とマークの位置を入れ替えることが
できる。
キー | 説明 |
---|---|
C-x 2 | ウインドウを2つに分割(現在のバッファを複数ウインドウで表示) |
C-x 1 | ウインドウを1つにする(他のウインドウを閉じる) |
C-x 0 | 現在のウインドウを閉じる |
C-x o | 他の(other)ウインドウにカーソルを移動。 |
C-x C-b | バッファのリストを表示 |
C-x b | 別のバッファを表示する |
$ cd /usr/texbin
$ ls
$ ls *dvi
$ ls *dvi*
tgif を実行するには、コマンドラインから tgif と打つ。
tgif は、X Window System (X11) の機能を利用して動作する。
tgif で作成した図を、EPS 形式で出力し、TeX で利用しなさい。
The Unix Super Text 下巻 第53章 ドローツール 参照。
http://takeno.iee.niit.ac.jp/~foo/tgif-jman/tgif-jman.html
参照。
生成した EPS ファイルを lv コマンドで表示したり、gs コマンドや gv コマンドで画面に表示しなさい。
それぞれ実行した後、一番上のメニューバーにある「ファイル」メニューから 「開く」を選び、PDFファイルを指定する。
一番上のメニューバーにある「ファイル」メニューから「プリント」を選ぶと、 印刷することができる。
以下の問題の回答(または確認番号)をテキスト・ファイルに記述し、 レポート提出ページから提出しなさい。
(1) 課題9(1)で作成し た WWW ページと同じような内容(細かい所は異なっていても良い)を含む TeX 文書を作成し、dvi ファイルを作成しなさい。そのdvi ファイルから、PDF ファ イルを作成しなさい。その PDF ファイルを印刷しなさい。
TeX文書は、次のような条件を満たすものにしなさい。
(2) LaTeX では、dvi ファイルを得るために 2 回 platex コマンドを実行して コンパイルを行う。なぜ 2 回実行する必要があるのか、簡単に説明しなさい。
(3) 新Linux/UNIX入門の次の部分を読みなさい。
(4) [加点] 同じ内容の文書を、次に示す2つ以上のスタイルを用いて整形し、 PDF ファイルを作成しなさい。ただし、スタイルファイルを使うための細かな 修正を行なってもよい。
PDF ファイルと LaTeX ファイルを TAに見せ、確認番号を受け取りなさい。レ ポートには、確認番号、利用したスタイル・ファイルの種別、および、細かな 修正を行った場合には、修正点を記入しなさい。実施するには、LaTeX スタイルファイル、サンプル等と自分で作成するファイ ルの文字コードを合わせる必要がある。それには、 練習問題 文字コード変換 を参考にしなさい。
(5) [加点] 次の LaTeX の機能を全て利用してし、PDF ファイルを作成しなさい。