5.1 WWWブラウザ Netscapeの使い方

情報処理実習用手引き(システム解説編)
第5章 インターネットの利用
5.1 WWWブラウザ Netscapeの使い方
                                       電子・情報工学系
                                       新城 靖
                                       <yas@is.tsukuba.ac.jp>

このページは、次の URL にあります。
http://www.hlla.is.tsukuba.ac.jp/~yas/ipe/tebiki-1997/5-inet/1-www.html
http://www.ipe.tsukuba.ac.jp/~yshinjo/tebiki-1997/5-inet/1-www.html
あるいは、次のページから手繰っていくこともできます。
http://www.ipe.tsukuba.ac.jp/~yshinjo/
http://www.hlla.is.tsukuba.ac.jp/~yas/ipe/
http://www.hlla.is.tsukuba.ac.jp/~yas/index-j.html
http://www.ipe.tsukuba.ac.jp/

■WWWとは

WWW(The World Wide Web)は、現在インターネットで最も注目を集めてい るアプリケーションである。伝統的なアプリケーションである電子メールやネッ トワーク・ニュースでは、主に文字データが交換される。これに対してWWW では、文字の他に、画像や音声も提示することができる。WWWの特徴は、ハ イパーメディアと呼ばれている仕掛けを使って、ある情報から他の情報を簡単 に参照することができることである。しかもこの時、同じコンピュータ(サー バ)にあるデータだけでなく、インターネット上にある別のコンピュータにあ るデータでも、参照することができる。この様子が、クモの巣(web)に似て いることから、The World-Wide Web という名前が付けられた。

WWWでアクセスできるひとかたまりの情報は、資源(resource)やページ (page)と呼ばれる。 WWWページをコンピュータの画面に表示するプログラ ムをブラウザ(browser)という。WWWブラウザの中で最も有名なものが、 Netscape である。Netscape の他に、MS-IE (Microsoft Internet Explorer)、 Lynx, Mosaic と呼ばれるプログラムもよく使われている。WWWブラウザの 多くは、欲しい情報をマウスで選ぶだけで得られるように作られている。

5.1.1 インターネットの資源とハイパー
リンクとブラウザ

図5.1.1 インターネットの資源とハイパー リンクとブラウザ

◆ハイパーメディア

ハイパーメディアとは、マルチメディアが発展し、他の情報への参照を含むよ うになったものである。ここでマルチメディアとは、従来の文字や数値といっ たデータに加えて、静止画像、動画像、音声といったデータを統合的に扱うこ とを意味するものとする。マルチメディアの段階では、文字の他に音声や画像 といったデータが並んでいるだけである。ハイパーメディア・データは、その ようなデータの他に、他のデータへの参照(ポインタ、リンク)を含んでいる。 ハイパーメディアの特徴の特徴は、参照を手繰って、他の情報に簡単に移動す ることができることである。データとしてテキストしか含まれていない場合は、 ハイパーテキスト(Hypertext)と呼ばれる。

ハイパーメディアやハイパーテキストのデータを作成するためには、次の2つ の事が必要になる。

データにラベルを付ける。

データにラベルへの参照を埋め込む。

データにラベルを付けることを、マークアップするという。ハイパーメディア・ データを作成するには、上の2つの機能を持つ人工の言語を使う。このような 言語は、マークアップ言語とよばれる。

WWW では、マークアップ言語として HTML (HyperText Markup Language)と呼 ばれている言語が使われている。HTML では、他のデータへの参照を実現する ためにURL (Uniform Resource Locator) という形式を使う。次に、URL の例 を示す。

http://www.ntt.co.jp/SQUARE/index-j.html

先頭のhttpとは、HyperText Transfer Protocolを意 味している。HTTP は、WWWのデータを保持しているプログラム(WWWサーバ) と、WWWを表示するプログラム(WWWクライアント,WWWブラウザ)の間で通 信によりデータをやり取りするときの形式を定めた約束のことである。 www.ntt.co.jpの部分は、そのデータを持っているコンピュータの名 前である。残りの /SQUARE/index-j.html が、そのコンピュータの 中での資源の名前(ファイルの名前)である。最後の .html は、そ の資源が HTMLという言語で書かれている事を表わしている。

■WWW ブラウザ Netscape

Netscape (ネットスケープ)は、現在最もよく使われているWWWブラウザの 1つである。筑波大学教育用計算機システムの中で Netscape を使うには、次 の2つの方法がある。

  1. パソコン (FMV, Macintosh) で Netscape のプログラムを実行する。
  2. サーバ (Sun,UNIX) で Netscape のプログラムを実行し、画面をX Window の 機能を使ってパソコンに表示する。

両方とも同じ Netscape というプログラムであるので使い方はほとんど同じで ある。しかし、若干の違いがでてくる。以下の例では、両者の共通部分を中心 に説明し、重要な部分で動きが違う所は、そのように強調する。

◆パソコンでNetscape を実行する

パソコン(FMV)の電源を入れると、Netscape(Netscape Navigator) というアイ コンが画面に現われている。Netscape を実行するには、そのアイコンをマウ スでダブルクリックする。あるいは、マウスで画面の左下の START ボタンを 押し、メニューから、Netscape (Netscape Navigator) を探してそれを選択す る。図5.1.2 に、パソコン(FMV) で Netscape を実行した様子を示す。(ただ し、最初に表示されるページは、この図と異なるかもしれない。図は、筑波大 学のホーム・サーバである。)

5.1.2 パソコンで動かした Netsape の画面(筑波大学のWWWホーム・サーバ)

図5.1.2 パソコンで動かした Netsape の画 面(筑波大学のWWWホーム・サーバ)

◆サーバ Netscape を実行する

パソコン(FMV)の電源を入れると、kterm というアイコンが画面に現われてい る。それをマウスでダブルクリックする。ログイン名とパスワードをたずねら れる。それに答えると、次のような画面が現われる。

%

この「% 」は、シェルというプログラムが、人間からのコマンド(command命 令)を待っていることを表わしている。(注意:この画面の状態にするには、 X Window を使ってサーバの「学生支援メニュー」を表示させ、「コマンドモー ド」という項目を選択する方法もある。)

これに対して、次のように打ち込む。

% netscape &

以下、パソコンで動作させた Netscape を例に説明する。シェル(「%」を表 示しているプログラム)を終了するには、「exit [←]」と打つ。

◆画面の構成

Netscape の画面の上の方には、Netscapeのプログラムを操作するためのメニュー (ファイル、編集、表示、・・・)とボタン(戻る、進む、ホーム、・・・)が ならんでいる。次の「場所(Location)」という部分には、現在表示しているペー ジの URL が表示されている。

画面の中央には、情報が表示されている。WWW では、このようにして表示され る一塊の情報をページという。

画面の左橋には、スクロール・バーがある。これをマウスで動かすことで、1 画面に入り切らない長いページを見ることができる。

◆Netscape を終了する

Netscape のプログラムを終了するには、「ファイル(File)」メニューから 「終了(Quit) 」を選ぶ。

◆基本操作(リンクをたどる、ページを切 り替える)

ページの中で、色が変った所(青が多い)には、他のページへのリンク(ハイ パーリンク)が埋め込まれている。リンクは、文字だけでなく、画像に埋め込 まれていることもある。リンクが埋め込まれている所にマウス・ポインタ(マ ウス・カーソル、マウスの動きでうごく矢印)を動かすと、ポインタの形が矢 印から指の形に変わる。そういう場所をマウスでシングル・クリック(ダブル・ クリックではない)すると、Netscape は、そのリンクに対応したページを画 面に表示するために、WWWサーバからデータを読み込む。読み込んでいる間 (データの転送中)には、Netscape の右上にある「N」のボタンの図(アイコ ン)に、流れ星が流れる。ある程度読み込むと、Netscape は、そのデータを画 面に表示する。

直前に表示していた画面を表示するには、戻る(Back)ボタンを押す。進む (Forward)ボタンは、戻る(Back)ボタンの逆の動きをする。

ホーム(Home)ボタンは、ブラウザに登録されているホーム・ページ、つまり、 最初に表示されるページを表示するためのボタンである。

WWWページを表示させるには、リンクが埋め込まれている部分をマウスでクリッ クしながらたどる方法が一般的である。この他に、WWWページのURL を知って いる時には、それをキーボードから打ち込むことで、そのページを表示させる こともできる。そのためには、開く(Open)ボタンを押す。すると、URL を打ち 込むためのウィンドウが開かれる。このウィンドウにキーボードで URL を打 ち込む。打ち込みが終わったら、最後にリターンを打つか、マウスで開く (Open)ボタンを押す。

開く(Open)ボタンを押しURLを打ち込む代わりに、場所(Location)の所に表示 されている URL を書き換えて、別のページを表示させることもできる。書き 換えるには、書き換えたい部分をマウスでドラッグして、キーボードから削除 (Delete)キーを打ち、そしてキーボードからURLの残りの部分を打ち込む。

WWWでページを表示していると、時々ページの表示に時間がかかってしまうこ とがある。これは、ネットワークやWWWサーバが混雑していたり、あるいは 一時的に故障していることを意味する。このような時には、そのページを表示 することをやめることができる。そのためには、中止(Stop)ボタンを押す。

◆特殊な表示方法 -- 再読込(Reload)と画 像(images)

WWWページの中には、刻一刻と内容が変更されているものがある。たとえば、 新聞社が提供しているニュースなどがそうである。そのようなページを表示さ せると、古い内容が表示されるとがある。このような場合に、新しい内容を表 示させる時には、再読込(Reload)ボタンを押す。この機能は、自分でWWWペー ジを作る時にも使われる。

文字データと比較して画像データは大きいので、データを転送するために時間 がかかる。Netscape では、画像データの転送を抑止しする機能がある。それ には、オプション(Options)メニューの「画像の自動読み込み(Auto Load Images)」に付いている印をはずす。印がついている時には、自動的に画像も 表示される。画像が表示されていない時に、それを表示するためには、画像 (Images)ボタンを押す。

◆そのほかの機能

印刷(print)ボタンは、画面の内容を印刷するためのボタンである。

検索(Find)ボタンは、表示しているページの中で文字列(複数の文字の並び、 単語や文)を探すためのボタンである。

ファイル(File)メニューで新しいブラウザを開く(New Web Browser)を選ぶ と、もう1つ Netscape のウィンドウが表示される。このように、動いている Netscape のプログラムは1つであっても、複数のウィンドウを表示すること ができる。この機能は、複数のページを開いてページの内容を比較したり、表 示が遅いページを待っている間に別のページを見る時に便利である。

編集(Edit)メニューで重要な機能は、「コピー&ペースト(Copy and Paste)」 である。これを使えば、別のプログラム、たとえば、ワードプロセッサとの間 でデータを交換することができる。

表示(View)メニューの「文書のソース(Document source)」では、画面に表示 されている文書を HTML 形式のままで表示してくれる。

ジャンプ(Go)メニューは、今まで表示してきたページのリストが表示される。

ブックマーク(しおり、bookmarks)メニューについては、以下で説明する。

オプション(Options)メニューは、Netscapeのプログラムの動きを変えるた めのものである。たとえば、文字の大きさや画面の色、最初に表示されるペー ジを変更することができる。

ディレクトリ(Directory)メニューに並んでいる項目は、さまざまなページを 探すために出発点として便利なページを表示するためのものである。

ウィンドウ(Window)メニューは、Netscape が開いたいくつかのウィンドウを 操作するためのものである。「Netscapeメール(Netscape Mail)」は、電子メー ル、「Netscapeニュース(Netscape News)」は、ネットワーク・ニュースを読 み書きするためのウィンドウを開くものである。ただし、パソコンで Netscape を実行している時には、電子メールとネットワーク・ニュースの機 能は使えない。

◆License Agreement

一番最初にサーバで Netscape を実行した時には、次のようなウィンドウが現 われ、ライセンスに関する約束ごとに同意を求めてくるかもしれない。

5.1.3 ライセンスに関する約束ごとに同意を求めるウィンドウ

図5.1.3 ライセンスに関する約束ごとに同意を求めるウィンドウ

このような場合には、「Accept」ボタンを押す。

★練習問題

次のようにして、自分の学類に関連したページを表示させなさい。

Netscape を実行する(パソコンで実行してもサーバで実行してもよい)。

Netscape の ホーム(Home)ボタンをシングル・クリックする。すると、「教育 用計算機システム ホームページ」が表示される。

マウスでスクロール・バーをドラッグして、ページの下の方にある「筑波大学 のホームページへ」という文字を探す。

マウスで「筑波大学のホームページへ」の文字をシングル・クリックする(ダ ブル・クリックではない)。すると、画面が、「筑波大学のWWWホーム・サー バへようこそ!」、あるいは、「Welcome to the University of Tsukuba WWW home server!」に変る。

英語のページが表示された時、日本語のページを表示したいならば、「home page in Japanese」をマウスでシングル・クリックする。

マウスでスクロール・バーをドラッグしながら、学群、学類を探す。そして、 それをクリックする。

見つからない時には、「筑波大学のWWWホーム・サーバへようこそ!」の下 にある「筑波大学の概要」を探す。

★練習問題

新聞、雑誌、テレビなどからいくつか URL を探しなさい。そして Netscape を使って、その URL で指定されたページを表示しなさい。

■WWWで使える検索機能

インターネット上にある膨大な情報から、必要な情報を見つけ出すためには、 次のような方法がある。

興味のあるページに埋め込まれているリンクを次々と手繰っていく。

特定の分野についてのFAQやリンク集を参照する。

雑誌やテレビなど、一般のメディアに掲載されたURLを打ち込む。

Yahoo など業者が提供しているよく整理されたメニューを次々に選択していく。

キーワードを打ち込んで検索する。

WWWで検索機能を使う時、検索プログラムは、インターネット上のあるWW Wサーバで動いており、その結果だけが、パソコンのWWWブラウザの画面に 現われる。この検索プログラムは、検索エンジン(search engine)と呼ばれて いる。

日本国内、あるいは、世界中にどのようなサーチエンジンがあるかの一覧が、 次のページにある。

http://odin.ingrid.org/index-j.html
(旧 http://kichijiro.c.u-tokyo.ac.jp/odin/odin.html)

検索エンジン ODIN の説明の中に他の検索エンジンも紹介されている。

http://www.softlab.is.tsukuba.ac.jp/OS/naofumi/se.html

検索エンジン集by 吉田尚史さん

http://www.yahoo.co.jp/Computers_and_Internet/Internet/Searching_the_Net/

ネット上の検索 at Yahoo!Japan

http://www.yahoo.com/Computers_and_Internet/Internet/Searching_the_Net/

ネット上の検索 at Yahoo!USA

検索を行う時、利用者はキーワードを与える。検索対象のデータ(今の場合、 WWWページ)にも、キーワードが与えられている。検索とは、利用者から与 えられたキーワードを持つ対象データを利用者に返すことである。

検索対象のデータにキーワードを与える方法としては、次のような方法がある。

特定のキーワードを与える。

内容すべてをキーワードと考える(全文検索)。

特定のキーワードを与える場合、キーワードの設定方法には、次のような方法 がある。

WWWページを作った人がキーワードを与える。

検索エンジンの提供者(人間)がキーワードを与える

プログラムでキーワードを自動抽出する。

WWW上のページで、キーワードを自動的に抽出する方法として、インターネッ ト・ロボットと呼ばれている仕掛けが使われることがある。インターネット・ ロボットは、あるURLが与えられると、そのページを訪れる(ページの内容 を得る)。WWWブラウザの場合、得たページを画面に表示するが、ロボット の場合は画面には表示することはない。その代わりに、ロボットは、ページの 内容を解析して、キーワードを抽出する。さらに、そのページに含まれている 他のURLを次々と訪れては、同じようにキーワードを抽出する。そのページ にまたURLが含まれていたら、さらにそのページについて、同じ処理を繰り 返する。このような繰り返しの方法を、コンピュータ・サイエンスの用語で 「再帰(recursion)」という。こうして、ロボットは、世界中の WWWページ を歩き回り、キーワードを抽出する。

★練習問題

どれかの検索エンジンを使って、自分が興味があるものを探しなさい。

★練習問題

自分と同じ専門の人や組織、あるいは、自分と同じ興味を持っている人や組織 のホーム・ページを探しなさい。そこにリンク集が用意されいるか調べなさい。 リンク集が用意されていた場合、それを使って別のページを探しなさい。

■Netscapeのブックマーク機能(Bookmark)

Netscape を使っていて、面白いページを見つけたとする。その場所(URL)を 紙にメモするのではなく、Netscape プログラムに記録させることができる。 この機能は、ブックマーク(栞(しおり),bookmark)と呼ばれている。

◆Netscapeのブックマーク機能の利用(サー バ編)

サーバ・コンピュータ (Sun,icho) で Netscape を実行する時には、ブックマー ク機能をパソコンよりも簡単に使うことができる。それには、ブックマーク (Bookmarks)メニューと、ウィンドウ(Window)メニューのブックマーク (Bookmarks)項目を用いる。ブックマークの主な操作には、次のようなものが ある。

現在表示されているページをブックマークに追加する。ブックマーク (Bookmarks)メニューからブックマークを追加(Add Bookmark)を選ぶ。以後ブッ クマーク(Bookmarks)メニューの項目としてそのページのタイトルが現われる ようになる。

保存してあるブックマークを使ってページを開く。ブックマーク(Bookmarks) メニューから、ブックマークを追加(Add Bookmark)以外の項目を選ぶ。

ブックマークの細かい編集・操作。ブックマークを削除したり、内容を変更 したり、順番を入れ替えたりすることができる。ウィンドウ(Window)メニュー からブックマーク(Bookmarks)を選ぶ。すると、ブックマーク編集ウィンドウ が開かれる。

漢字のタイトルが付いているページをブックマークに登録すると、「文字化け」 を起こしてうまく表示できないことがある。すなわち、漢字が表示されるべき 所にアルファベットやその他の記号が表示される。この場合、この「文字化け」 した項目を、ブックマークの編集で英語やローマ字に効き換えるとよい。それ には、ブックマーク(Bookmarks)編集ウィンドウで、項目(Item) メニューの 「編集(Properties)」を選び、名前(Name)の部分を打ち直し、最後に OK ボタ ンを押す。

サーバ (Sun,icho) で動く Netscape の場合、ブックマークは、次の名前のファ イルに保存されている。

~/.netscape/bookmarks.html

たとえば、less コマンドを使ってその内容を確認することができる。

% less ~/.netscape/bookmarks.html [←]

◆Netscapeのブックマーク機能の利用(FMV 編)

FMV で動く Netscape でブックマーク機能を使うには、一番最初に次のような 操作を行う。

  1. フォーマットされたフロッピを入れる。
  2. ウィンドウ・メニューからブックマークを選び、ブックマーク編集用のウィンドウを開く。
  3. ファイル・メニューから「別名で保存」を選び、フロッピに保存する。

2回目からは、次のような操作を必要とする。

  1. フォーマットされたフロッピを入れる。
  2. ウィンドウ・メニューからブックマークを選び、ブックマーク編集用のウィン ドウを開く。
  3. ファイル・メニューから「ブックマーク・ファイルを開く」を選び、フロッピ に保存しているファイルを指定する。

注意:このような操作を行った場合には、パソコンを使い終わったら次に使う 人が来ていたとしても、必ず一度電源を切ること。Netscape を終了までフロッ ピを抜いてはならない。

◆Netscapeのブックマーク機能の利用(Mac 編)

Macintosh で動く Netscape でブックマーク機能を使うには、一番最初に次の ような操作を行う。

  1. ハードディスク(Macintosh HD)を開く(ダブルクリック)。
  2. システムフォルダを開く。
  3. 初期設定を開く。
  4. Netscape を開く。(Netscape トと表示されているかもしれない。)
  5. Netscape Preferences という名前のファイルを自分のフロッピにコピーする。 (フロッピを入れて、フロッピのアイコンにドラッグする。)Bookmarks.html というファイルは、コピーしなくてもよい。

以後、Netscape を実行する時には、次のようにする。

  1. フロッピにコピーしたNetscape Preferencesをダブルクリックする。

Macintosh の Netscape では、ブックマークを保存するためのファイルは、 Netscape Preferencesと同じフォルダ(ディレクトリ)の Bookmarks.html が 使われる。フロッピのNetscape PreferencesをダブルクリックしてNetscape を実行した時には、同じフロッピの同じフォルダにあるBookmarks.html が ブッ クマークを保存するためのファイルとして使われる。

■Netscapeと漢字コード

コンピュータの内部では、文字は、ビットパタン(2進数)として表現されて いる。文字をビットパタンに対応させることを文字の符号化という。文字の符 号化の方法には、いくつかの方法がある。たとえば、英語のアルファベットや 数字、そのほか記号を符号化する方法としては、ASCII (アスキー)という方 法がよく使われる。さらに、西ヨーロッパの言語で使うアクセント記号が付い たアルファベット文字まで表わさせるような符号化の例として、Latin-1 (ラ テン・ワン)が良く使われている。

漢字を符号化する方法としては、現在次の3つが使われている。

  1. JISコード
  2. Microsoft 漢字コード(通称 Shift-JIS)
  3. EUC

パソコンのワープロや表計算では、漢字コードとして Shift-JIS が使われて いる。電子メールやネットワーク・ニュースは、JIS を使うことが決められて いる。サーバ・コンピュータ(Sun, UNIX)では、EUC や JIS が良く使われてい る。

Netscape は、上の3種類の漢字コードに対応している。すなわち、どの漢字 コードで書かれたページであっても表示することができる。しかしながら、 EUC と SJIS では、一部に自動判定が不可能な部分がある。漢字コードの判定 に失敗すると、画面には意味がわからない文字が並ぶことになる。こういう状 況を、「文字化け」を起こしているという。文字化けは、漢字を他の言語と認 識したり、逆に他の言語を漢字として解釈しようとした時にも生じる。

5.1.4 文字化けを起こした画面の例

図5.1.4 文字化けを起こした画面の例

本来漢字であるべきページがこのように文字化けをおこした場合、漢字コード の自動判定が失敗した可能性がある。この時には、次のように判定方法を変更 する。

  1. オプション(Options)メニューから、「文書の文字コードセット (Document Encoding)」を選ぶ。
  2. 次の3つを順に変更してみる。

逆に、日本語以外の言語で書かれていると思われるページを表示した時に漢字 が表示された時には、同じように文字コードセットとして予想される言語を選 択してみる。

◆漢字コード変換機能の利用

電子メールは、漢字コードとして JIS が使われている。よってそのままでは、 Shift-JIS が使われているパソコンのワープロでは取り込むことができない。 この時、Netscape の機能を使えば、うまく変換できることがある。すなわち、 JISで保存されたファイルを、Netscape で開き、うまく表示できれば、コピー &ペースト機能を使ってワープロに移す。なお、コピー&ペースト機能は、 Telnet などでも使える。

■詳しい情報

この手引きに関して追加情報が、次のWWWページにある。

http://www.ipe.tsukuba.ac.jp/~yshinjo/tebiki/

Netscape については、次のページに日本語の説明がある。

http://www1.sony.co.jp/MediaWave/Netscape/Manual/

NETSCAPE ハンドブック

lynx という文字端末で動く WWW ブラウザがある。その使い方が、次のページ にある。

http://www.three-a.co.jp/~asada/lynx/

日本語版 Lynx ホームページ

インターネットに関しては、次の所に情報が集約されている。

http://www.nic.ad.jp/

日本ネットワークインフォメーションセンター (JPNIC)

この手引きの5.6節では、HTML言語を直接書くことでWWWページを作成すること について説明している。5.7節では、パソコンのワープロ MS Word を使って WWWページを作成することについて説明している。MS Word は、WWWブラウザと しても利用することができる。その方法は、同じく5.7節で説明している。

この章の付録には、Latin-1 コード表がある。Latin-1 の半分(16進数で00〜 7F)は、ASCIIと一致している。


Last updated: 1998/10/26 00:09:36
Yasushi Shinjo / <yas@is.tsukuba.ac.jp>